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こんにちは。メール配信システム「WEBCAS e-mail」のマーケティングチームです。
今回のテーマは「メルマガの開封率について」です。
メルマガの配信後、開封率はチェックしていますか?開封率は、「どのくらいの人がメルマガを読んでくれているのか」を知るうえで大切な指標です。過去のメルマガの開封率と比較することで、どのような件名が読者に響いているか、どの時間帯に配信すると開封率が高くなるかといった傾向を掴むことができ、効果的なメールマーケティングへとつなげることができます。
この記事では、メルマガの開封率の平均や開封率の高い業界、開封率を上げるための方法、開封率の測定方法などについて解説します。
開封率とは、一斉配信したメルマガを「どの程度の割合の読者が開封しているのか」を表した指標です。
開封率は(開封数÷メール到達数)×100(%)という計算式で算出します。
たとえば、メール到達数が1,000件、開封数が200なら、(200÷1,000)×100(%)で開封率は20%となります。
開封率は、「メルマガに設定した画像が表示されたかどうか」で計測します。画像を使用するため、配信するメルマガはHTML形式であることが必須です。テキストメールやフィーチャーフォン向けのデコレーションメールでは開封率を計測することができません。開封率の測定方法については後述します。
前述したとおり、開封率はメルマガ内の画像を使って計測しますが、そもそも受信者が画像の読み込みを禁止していたり、HTMLメールの開封を拒否していたりする場合、正確な数値を測ることができません。そのため、メルマガの開封率は実際の数値よりもやや高くなるのではないかという見解もあります。
メルマガの効果を向上させるには、PDCAサイクルを回すための効果検証・分析が欠かせません。「なんとなく配信している」「配信して終わり」とならないよう、メルマガのKPI(業績評価指標)を設定しましょう。一般的に、メルマガ配信で設定する主要なKPIは以下4つです。
1.送信成功率(到達率)
2.開封率
3.クリック率
4.コンバージョン率
メルマガ配信の流れに当てはめてみると、
1. メルマガがエラーにならずにきちんと届き、
2. 読者がそのメルマガを開封し、
3. メルマガ内のURLをクリックし、
4. 資料請求や購買など最終ゴールに到達する。
となります。基本的にはこの一連の流れを辿るため、読者のアクションポイントごとに効果測定をします。
たとえばECサイトの販売促進メルマガなら、コンバージョン率(購買率)を最も重要なKPIとするケースが多いでしょう。ただし、「顧客との信頼関係を構築できているか」「顧客に興味のある情報を届けられているか」を測る指標として、今回ご紹介する開封率の数値も参考になります。
調査した会社によっても異なりますが、メルマガの開封率は平均で20%前後といわれています。ポーランドのIT企業「GetResponse」が2019年1月から6月にかけて送信された約40億のメールを分析したところ、全世界の平均メール開封率は22.15%、アジア圏でのメール開封率は18.51%だったというレポートを発表しています。
上記調査の中では、全世界の業界別メルマガ開封率の平均も発表されています。レストランや食品、非営利団体、出版社等のメルマガ開封率が高く、インターネットマーケティングや代理店のメルマガ開封率は20%未満と比較的低めです。
業界 | 開封率 |
---|---|
非営利団体 | 36.15% |
レストラン&フード | 33.10% |
出版 | 29.64% |
スポーツ活動 | 28.99% |
コミュニケーション | 28.80% |
芸術とエンターテイメント | 28.72% |
教育 | 28.36% |
自動車 | 26.77% |
不動産 | 25.48% |
金融業務 | 25.36% |
健康と美しさ | 25.09% |
健康管理 | 24.83% |
法律サービス | 24.65% |
テクノロジー&ハイテク | 24.17% |
トラベル | 22.79% |
小売り | 22.38% |
インターネットマーケティング | 17.26% |
代理店 | 16.10% |
まとめ | 22.15% |
自社のメルマガのパフォーマンスが気になる場合は、まずは業界のメルマガ開封率平均と比較することをおすすめします。ただし、同じ業界であってもターゲットやコンテンツ内容が異なれば開封率も変わるため、あくまで参考程度にチェックするのがよいでしょう。たとえば、「お気に入り商品が値下がりしました」など、読者が心待ちにしているようなお知らせは開封率が高くなりますが、頻繁に送られてくる一斉配信の広告メルマガ等は、前者に比べると開封率は低くなります。
出典:https://www.getresponse.com/resources/reports/email-marketing-benchmarks(英語)
メルマガの開封率を上げるには、どのような方法があるでしょうか。いくつか代表的なものをご紹介します。
こちらの方法は、「開封率を上げる」というよりは「実態に即した開封率を知る」ことに近いのですが、重要なテーマのため最初にご紹介します。
メルマガ配信の際、「とりあえず獲得したすべてのメールアドレス宛に配信し続けている」という方も多いのではないかと思います。しかし、たとえば1年以上一度もメルマガを開封してくれない相手に送り続ける必要はあるでしょうか。
もし、もうメルマガを読みたくないと感じている読者が、解除するのが面倒で「迷惑メールフォルダ行き」に設定していたらどうでしょうか。そのような読者に何度もメルマガを送り続けていると、インターネットサービスプロバイダ等から「このアドレスから送られるメールは迷惑メールだ」と判断されてしまう可能性があります。そうすると、楽しみに待っている読者にもメルマガが届かない(迷惑メールフォルダに入ってしまう)という事態もありえます。
これを防ぐためにも、長期間アクティブでない読者への配信は停止するなど、メルマガ配信リストは定期的にクリーニングすることをおすすめします。また、新規でメルマガを登録してもらう際には配信アドレスのドメインを「受信可」に設定してもらうよう促しましょう。
メルマガを開封するかしないかは件名にかかっていると言っても過言ではありません。「開封されやすい件名」には、以下3つの特徴があります。
1.読者にとって価値がある(役立つ)ことが書かれている
2.具体的に書かれている
3.緊急性、希少性について書かれている
それぞれ説明します。
まずは、読者に「気になる」「自分に関連がありそう」と思っていただくことが重要です。そのためには、読者の属性や興味関心、購買履歴、行動履歴等に合わせた件名を作成することが大切です。
たとえば、健康や美容を気にする30歳前後の女性が以下2つのメールを受け取った場合、どちらを読みたいと思うでしょうか。
A: <WOW WORLDショップマガジンVol.50>★新商品が続々入荷!
B: 30代のインナーケア★スムージー特集
自分の興味関心に近い情報が書かれているBのほうが、断然読みたくなるはずです。
なお、件名をパーソナライズ化(個別最適化)するということは、メルマガの内容もできるだけパーソナライズ化する必要があります。一斉配信に比べて手間はかかりますが、「各ターゲットに合わせたメルマガ作り」を心がけることで、開封率だけでなくメルマガ全体のパフォーマンス向上にもつながります。
なお、当社のメール配信システムWEBCAS e-mailでは、メールの件名(タイトル)に配信条件を設定したり、宛名の差し込みをしたりすることが可能です。
件名作成において2つ目に重要なのは、「できるだけ具体的に伝える」ことです。
先ほど例にあげた件名を使って考えてみます。
30代のインナーケア★スムージー特集
↓
30代のインナーケア★酵素入りスムージー特集
30代のインナーケア★国産野菜のスムージー特集
いかがでしょうか。メルマガの中身で紹介している商品について、より具体的にイメージができたと思います。このように、商品のイチ押しポイントや、お客様のニーズが高そうなキーワードを盛り込むと効果的です。
最後に重要なのが、できるだけ「緊急性」や「希少性」を伝えることです。
こちらも先ほど例にあげた件名を使って考えてみます。
30代のインナーケア★酵素入りスムージー特集
↓
本日20%OFF!30代のインナーケア★酵素入りスムージー特集
春限定!30代のインナーケア★酵素入りスムージー特集
いかがでしょうか。購買意欲がより掻き立てられると思います。こちらはマーケティング施策と連動する部分なので件名だけテコ入れするというわけにはいきませんが、このように何かオファーを提示できるものがある場合には、積極的に件名に記載するとよいでしょう。
スマートフォンでメールボックスを見ると、件名は20文字前後まで表示されるケースが多いです。そのため、できるだけこの文字内でメルマガの内容が伝わるようにしましょう。目立たせたいキーワードはできるだけ冒頭に持ってくるのがポイントです。
プリヘッダーを活用することもおすすめです。プリヘッダーとは、メールボックスの一覧画面に件名の後に表示される文章です。受信者が「メールを開封するか」を判断する重要な要素の一つといわれており、HTMLメールで設定することが可能です。プリヘッダーには、件名には載せきれなかった、より具体的なメルマガの内容を記載するとよいでしょう。訴求できる情報量が増えることで、開封率向上を図ることができます。
また、これを設定していない場合、メール冒頭に設定されたテキストや画像の代替テキスト(ALT)など、意図しない文章が表示されてしまうため、設定することでメールボックス内での見映えをよくする効果もあります。
メール配信システム「WEBCAS e-mail」では、メール作成画面でプリヘッダーを自由に編集できます。また、プリヘッダーに対して配信条件を設定することもできるため、よりターゲットに合わせた内容を表示させることが可能です。
iPhoneのメールアプリでは、「差出人名」が最も目立って表示されます。なお、iPhoneだけでなくほかのメールアプリやブラウザのメールボックスでも、差出人名が最も大きく太字で表示されるケースが多いです。
もし、読者が「差出人名を見てスルーする」状態だとしたら、どんなに件名を作りこんでも再度開封していたくのは難しいかもしれません。
そこで、今「info@~」のような代表メールアドレスの表示になっている場合(③)には、まずは②のように会社名やサービス名が表示されるようにしましょう。また、可能な場合は①のように差出人を「会社名+個人名」や、「個人名のみ」にすることで、より開封率が高まる可能性があります。差出人名を個人名にする場合は、メール本文も「担当者からのメッセージ」として作成しましょう。
当社のメール配信システムでは、任意のメールアドレスを送信元として設定できるほか、差出人名も自由に設定できます。
メルマガの開封率を上げるには、配信する曜日や時間帯にも気を配る必要があります。主婦向けであれば平日の昼から午後の時間が有効で、ビジネスマン向けのBtoC商材であれば朝・夜の通勤時間帯が有効です。逆にBtoB商材なら、出社後やお昼休憩後のメールチェック時(10時~11時頃、13時~14時頃)に配信するのが良いといわれています。
ただし、効果的な曜日や時間は自社のサービスや読者の属性によっても異なるので、これまでのメルマガを分析したうえで適切なスケジューリングをすることをおすすめします。
最後に、メルマガの開封率を測定する具体的な方法をご紹介します。
Googleが無料で提供しているアクセス解析ツール「Google Analytics」の「Measurement Protocol」を使って開封率を測定することが可能です。具体的には、計測するためのパラメーター付きURLを「Hit Builder」を使って作成し、それをHTMLのソースに挿入して配信することで開封率を測定します。
まず、Hit Builder にアクセスします。入力画面が出てきたら、v(プロトコルのバージョン)は「1」、t(ヒットタイプ)には「event」、tid(トラッキングID)はプルダウンから選択してGoogle AnalyticsのIDを設定します。cidは更新ボタンをクリックすればランダムで入力されます。そして、+ボタンの「Add parameter」をクリックし、ec(イベントカテゴリ)に「email」、ea(イベントアクション)に「open」、el(イベントラベル)に「配信日の日付」を入力します。
ここまで入力できたら、「validate hit」をクリックします。正しく入力されていれば以下のような画面になり、パラメーター付きのURLが表示されます。
これを、以下のようなimageタグ(画像参照用のタグ)のパラメーターとして付与し、HTMLメール内の<body>の最後のほうに設置します。
この方法でメルマガを配信すると、Google Analytics上で「イベント」として認識され、Google アナリティクスのレポート画面の「行動」→「イベント」で開封数が確認できるようになります。
上記の例では開封数が「7」となっています。もしこのメルマガの到達数が50だとすると、7÷50=0.14となり、開封数は「14%」と導き出せます。
メール配信システムを使えば、開封率を簡単に取得できます。
一般的なメール配信システムでは、HTMLメール内に計測用のパラメーターが付与されたimageタグ(画像参照用のタグ)が自動的に挿入されます。読者がHTMLメールを開いた際、この画像が参照されることで開封をカウントする仕組みになっています。
なお、当社のメール配信システム「WEBCAS e-mail」にも、開封率の取得機能が標準搭載されています。
今回は、メルマガの開封率の平均や開封率の高い業界、開封率を上げるための方法、開封率の測定方法などをご紹介しました。開封率の低迷に悩んでいるご担当者様は、件名をブラッシュアップするなど着手しやすい部分から改善してみてくださいね。
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