導入事例
医療法人社団プラタナス様
「WEBCASのカスタム集計機能のおかげで、時間のかかるレポーティング作業がほとんど不要になりました。関数だらけのレポートフォーマットから脱することができ、業務引継ぎもスムーズにできそうです。」
2024年01月10日掲載
人間ドックや各種検診、企業向けの健康診断サービス等を提供している医療機関「イーク」を管理・運営する医療法人社団プラタナス(以下、プラタナス)様は、受診者・患者向け満足度アンケート業務の改善を目的として、アンケート・フォーム作成システム「WEBCAS formulator」を導入されました。ご担当者様にWEBCASの活用内容や選定理由、導入後の効果について詳しくお聞きしました。
WEBCASを選んだ理由
WEBCASの導入効果
私たちプラタナスは、外来、在宅医療、オンライン診療、検診、介護、福祉サービスなど複数事業を展開する医療法人です。「患者視点の医療」の実現を目指して2004年に設立されました。用賀アーバンクリニックからスタートし、現在は18の医療機関や介護事業所を運営しているほか、株式会社ワコールが社会貢献活動として取り組んでいる乳がん検診車「AIO(アイオ)」での検診を担っています。
今回WEBCAS formulatorを利用しているのは、プラタナスが運営する医療機関の一つである女性専用検診クリニック「イーク」です。2008年の「イーク丸の内」開院を皮切りに、表参道・有楽町・紀尾井町の合わせて4院を東京都内に展開しており、人間ドックや各種検診、外来、各健保組合などと提携した健康診断サービスを主に提供しています。
※紀尾井町院のみ男性も受診可能
イーク有楽町
受診者様や患者様への満足度アンケートを作成するためにWEBCASを使っています。アンケートは無記名式で実施しており、アンケートでは「イークでの受診を決めた理由」や「事務スタッフ(予約・受付・コンシュルジュ)の対応」、「待ち時間の感じ方」など、施設選定基準から実際の受診後の評価までを網羅的に聞いています。
このアンケートは十数年前からおこなっている当法人内でも重要な施策で、ここで得られた回答を施設運営の改善などに活用しています。イーク施設内の掲示物で周知したり、受診後の会計待ちのタイミングに直接口頭でアンケートへのご協力をお願いしたりして、月平均700~800件ほどの回答が得られています。
実際のフォーム画面の一部。色味をブランドカラーにしたり、ロゴの画像を入れたりして統一感のあるフォームとなっている。
我々の方針として、アンケート結果を踏まえてすぐに改善できる点についてはその日のうちにでも改善したいので、回答内容をリアルタイムで把握できるように運用フローを整備しています。具体的には、まず回答が登録されたらWEBCASの登録通知メール送信機能で管理用のメーリングリスト宛にすぐに通知メールが届くように設定しています。この通知メールの件名や内容は自由に設定できるので、件名には「今回ご受診されたクリニック」という設問で選んだ受診院の名称を差し込み、その他の回答データはメール文面に差し込んでいます。
ただ、このメールについては直接メーラー上で確認していません。当院では基本的にメールは使わずにビジネスチャットツールで業務連絡をしていますので、そのメーリングリスト宛に届いた通知メールの内容を自動連携ツールであるZapierを使って院内のチャットツールに連携し、チャット上ですぐ見られるようにしています。この際にメールの件名を参照して対象のチャットに振り分けられるように設定しているので、WEBCASの通知メール設定でクリニック名を差し込んでいるというわけです。
詳しくは後述しますが、この「件名に回答内容を差し込める」という機能がWEBCASにあったおかげで、我々の求める運用が実現できました。
運用フローのイメージ
元々このアンケートは紙でおこなっており、それを3~4年前にWeb化しました。このWeb化にあたってGoogleフォームを使っていたのですが、運用を進めるうちに集計面での課題が出てきました。
イークでは、月次などまとまった単位での集計レポートを作成しているのですが、Googleフォーム上では詳細なクロス集計などがおこなえないため、ツールからデータを吐き出してスプレッドシート上で加工し、それをさらにレポート作成用のExcelフォーマットに流し込んで集計する必要がありました。この専用のフォーマットの中には多くの関数が組まれており、管理者以外容易に扱うことができない中身になっていたため、業務の標準化という面から課題がありました。そこで、これらの集計にかかる工数と業務の標準化という課題解決のため、管理画面上で簡易かつ多様な集計がおこなえるアンケートシステムにリプレイスしたいと考えるようになりました。
リプレイス先のアンケートシステムの選定にあたっては、WEBCASを含め3~4社を比較検討しました。WEBCASは2023年4月頃からトライアル運用でお試ししたのですが、使用感が大変良かったのでそのまま同年5月に正式導入するに至りました。
トライアルの際には特に操作などに困ることもなくスムーズに使うことができました。(渡邉様)
大きく3点ありますので、それぞれお伝えします。
先述のとおりWEBCASの管理画面上ではクロス集計ができますが、アンケートの集計において手間を減らしたかった我々にとってこの機能は必須でした。WEBCASの集計機能は任意の設問同士を掛け合わせたクロス集計ができるほか、円グラフや棒グラフなど集計結果をわかりやすく表示できる機能もあったので、ほとんどのレポーティング作業を簡単な操作で完結でき、とても便利だと感じました。この集計機能については実際に運用を開始してからも重宝しており、課題だった「集計の手間」の改善に大変役立っています。詳しい運用は後ほどお伝えします。
Googleフォームを使っていた頃から、先述した回答内容の通知をチャットツールに転送するフローはAPI等を用いて構築していたので、使うツールや連携方法が多少変わったとしても大枠の運用形態は変えたくありませんでした。そのため、このフローを保ったままいかに集計面だけを楽にできるかが重要でした。
システム選定の際、WEBCASの回答通知メール機能であれば任意のアドレス宛に任意の件名や文面で通知メールを届けることが可能だと知り、Gmailのフラグ機能と自動化ツールZapierと組み合わせて使えば、各施設メンバーに合わせた回答データをチャットツール上に通知できると考えました。
そして実際にテストしたところ、WEBCASの回答通知メールの件名にアンケートの設問である「どの施設を利用しましたか」の回答データを差し込むことで、イメージ通りのフローが実現可能だと分かりました。この件名への差込機能は他のシステムにはなかったので、WEBCAS導入の大きな決め手になったと言えます。
質問の内容に応じて回答形式や見た目を自由に選べることは重要でした。全体的な質問の構成については基本的に無料のGoogleフォームを使っていた頃と大きく変えるつもりはありませんでしたが、回答しやすい見た目にしたいという思いがあったので、設問ごとに細かいデザイン調整ができる点は良いと思いました。特にマトリクス形式の設問が多いアンケートだったので見やすさは確保したかったですし、フリーコメントを求める設問では無料ツールでは横一行だったものをWEBCASなら複数行にできたので、回答者側の答えやすさが高まると感じました。
はい、集計にかかっていた時間が体感ですが5分の1程度に大きく削減できたのはとても助かっています。この大幅な削減は、WEBCASの「カスタム集計機能」のおかげです。本機能を使えば集まった回答データを自分が知りたい条件で掛け合わせて分析できますし、設問ごとに円グラフや棒グラフといった表示形式を選択できるので大変見やすいです。さらにそのまま印刷することもできるため関係者への共有も楽になり、これまでのようにExcelで関数を組んでデータ加工をしたり、レポート用のグラフを作成したりする必要がなくなりました。
フリーコメントの設問についてはひとつひとつ内容を精査する必要があるため、このカスタム集計の画面上ではなく別途データをダウンロードして確認していますが、それ以外の手間がなくなったので業務負担はとても軽くなったと実感しています。難しい加工作業があったために引継ぎがしづらい状況でしたが、WEBCAS導入によって誰でも集計作業がしやすいアンケートになったのではないかと思います。実際に、今は他のスタッフへの引継ぎをおこなっているところです。
実際のカスタム集計画面。カラフルなグラフで見やすくなっている。
※データについてはボカシ加工を入れています。
受付でのお声がけなどの地道な取り組みによって、日々多くの回答を得られていますが、さらに回答率を高めるためにメールでアンケートのご案内をするなど、施設内以外で回答を促す施策が実施できたら良いなと思っています。
冒頭でもお伝えした通り、イークにとってこの受診者アンケートは運営におけるとても重要な取り組みですので、今後も必要な改善をしながら長期的に運用を続けていきたいと考えています。引き続きサポートをよろしくお願いいたします。
新たな施策を実施する際にはメリット・デメリットをしっかりと精査しておこなっています。(宮下様)
アンケート・フォーム作成システム
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