導入事例
一般社団法人学士会様
「これまで対面でおこなってきた勧誘活動をWEBCASでオンライン化しました。新たな試みでしたが、スムーズに計画を具現化することができ、卒業式本番では対象者である多くの新卒業生に当会へ興味を持ってもらうことができました。」
2023年05月15日掲載
国立七大学(北大・東北大・東大・名大・京大・阪大・九大)の卒業生・学生・教員など、約4万人の会員からなる合同同窓団体である一般社団法人学士会様(以下、学士会様)は、新規会員の勧誘活動をオンライン化するため、アンケート・フォーム作成システム「WEBCAS formulator」とメール配信システム「WEBCAS e-mail」を導入されました。導入の責任者である村松課長に、WEBCASの活用内容や導入によって得られたメリットをお聞きしました。
WEBCASを選んだ理由
WEBCASの導入効果
一般社団法人学士会は、国立七大学(北大、東北大、東大、名大、京大、阪大、九大)の卒業生・学生・教員など約4万人の会員からなる合同同窓団体です。
当会の目的は『会員相互の親睦を厚くし、学術的文化的知識の交流普及を図るとともに、七大学の活動を支援し、学術の進歩・文化の向上に寄与すること』と定めていますが、ひらたく言えば会員の皆さまに『立場や世代を越えたつながり』や『会員同士の交流から得られるやすらぎ』を提供している組織です。
具体的な事業としては、一般では聴くことができない多彩な講演者による講演会の開催や、各界の研究者などが執筆する会報の発行、学士会館での交流イベントなどのサービスを提供しています。また、ビリヤードや囲碁など9つの同好会があり、会員同士が集まり充実した時間を過ごしています。
事業企画チームは、当会の運営業務の中で主に新しい取り組みやプロジェクトを担当しています。WEBCASを活用した今回の勧誘プロジェクトもそのひとつです。
当会は有料の会員組織のため、会員獲得が重要な活動目標の一つとなっています。会員獲得のための大きな取り組みとして、国立七大学の卒業を迎えた方々に勧誘活動をおこなっています。
これまでは、毎年卒業式などの行事に当会職員が赴き、対面で入会募集をしてきました。対面での説明後、その場で申込書に記入いただき即時入会するという流れです。対象者である新卒業生に気軽に声をかけられるうえに、入会までの手続きをその場でおこなえるため、スムーズに入会を促せていました。
2019年3月の勧誘の様子。これまでは対面で説明や申し込みをおこなっていた。
しかし2020年春以降、感染症予防の観点から対面での勧誘ができなくなりました。Zoomを利用したオンライン形式の勧誘やインターネットからの申し込みを始めてみましたが、対面の頃と比べて新規会員の獲得は大きく落ち込んでしまったのです。
そこで、2023年春の卒業シーズンはこれまでの手法を大幅に見直し、勧誘~入会のステップをオンライン化しつつ、新卒業生が気軽に申し込みをしてくれるような形式にしたいと考えました。その目的を果たすために導入したのがWEBCASです。
WEBCASは、対象者のメールアドレスなどを取得するためのフォームを作成したり、そのメールアドレス宛にデジタルギフトを送付したりするために活用しました。
今回、勧誘~入会のステップをオンライン化するにあたり、まずは「学士会に興味を持った方のメールアドレス」を取得し、その後メールで入会を促す方法が良いと考えたためです。フォームから即時入会していただくことも可能ではありましたが、オンラインだからこそ相手に不安を与えないよう丁寧なステップを踏みたいと考え、「まず信頼のおける組織であることを伝え、メールアドレスを取得する」ことを主な目的としました。また、インセンティブとして「気軽にもらえるデジタルギフト」を用意することで、登録する側にもメリットを提供したいと考えました。
フォームのスタート画面。まずはメールアドレスを登録して回答する流れになっている。
フォームの完了ページ。タグを差し込み、回答者の氏名が反映されるようになっている。
おおまかな流れとしては、まず勧誘用のフォームをWEBCAS formulatorで作成し、そこへアクセスするためのURLをQRコード※化してパンフレットに印刷したりSNSで拡散したりしました。そして、フォームにアクセスし、フォーム内の設問にすべて回答してくれた方にはお礼のデジタルギフトをWEBCAS e-mailで配信しました。
QRコードは(株)デンソーウェーブの登録商標です。
配布されたパンフレット。左下にある「ようこそ!学士会」枠内のQRコードを読み取り空メールを送信することで、フォームへのアクセスが可能
フォームの冒頭に学士会の紹介動画を埋め込んで、その内容に関するクイズをその後のページに設けたことです。YouTubeに限定公開でアップした動画のURLを埋め込み、フォームからそのまま見てもらえるようにしました。
この動画に関するクイズが後のページに設けられていることで、回答者はクイズに正解するために必ず動画を観ることになります。こうして、動画の視聴率アップを図りました。
もちろん動画でなくとも当会の説明を載せることは可能です。それでも動画にこだわったのは、そのほうが当会の魅力が端的に伝わりやすいうえに、これまで口頭で伝えていたような細かなニュアンスも伝えられると考えたからです。
動画を埋め込んでいるページの画面。視聴したかどうかのチェックボックスも用意しており、必ず見てもらえるように工夫されている。
今回のプロジェクトでは、これまでの勧誘活動をできるだけそのままオンライン化することが重要でした。なぜなら当会では、従来の対面での勧誘には長年の実績があり、面と向かって誠意ある対応をすることこそが会員獲得に繋がると考えられていたからです。
そのため、先述のとおり口頭での説明を動画とクイズで対応させたほか、対面で伝えていた「入会への感謝の気持ち」はデジタルギフトに置き換えることにしました。
WEBCASに決めた理由は3つあります。それぞれ説明します。
本プロジェクトにおいて、具体的なシステム検討を始めたのは2022年11月でした。卒業式は2023年3月のため、あまり時間がありませんでした。そのような状況下で、WEBCASは申し込みからアカウント発行までが最短2営業日ととてもスピーディーでした。
また、サポート体制が充実していたことも短期間での準備を可能にしました。わからないことがあればすぐに問い合わせて確認ができたため、計画立案~見直し~改訂のサイクルを迅速かつ自律的におこなうことができました。
卒業シーズンのみの運用予定だったこともあり、あまり多くの予算を確保できていませんでしたが、WEBCASは1か月単位での契約が可能なため低コストで利用できる点が良いと感じました。特にWEBCAS formulatorは回答数無制限の定額制でしたので、安心して導入することができました。
オンライン上で勧誘活動をおこなうにあたり、それが実現できるシステムをスクラッチで開発してもらうという選択肢もありました。スクラッチ開発であれば我々の求める要件が丸ごと反映されるので運用が楽というメリットがあります。しかし、何もかもをベンダーにお願いしてしまうことになるため、システムの中身やフォームの設定など、自分たちで全体像を把握することが難しくなります。
今回のプロジェクトでは、なるべく自分たちで全体の流れを設計し今後の活動に活かしたいと考えたため、汎用的なクラウドサービスが向いていると考えました。WEBCASは既製のシステムですが、自分たちで設問を自由に設計したり、フォームの色やデザインを調整したりすることができます。これであれば全体像が把握でき、ブラックボックス化を避けられると考えました。さらに、WEBCASは作成したフォームの設問やデザイン、レイアウトなどを丸ごとダウンロードして自分たちで保管しておけるので、次回の運用にも活かしやすいと考えました。
操作が分かりやすく、やりたいことはほとんど実現できました。特に、フォームに個人情報の登録ページを作成する際は、氏名や電話番号の入力ブロックがシステム内にあらかじめ用意されていたのでスムーズに作成できました。また、画面遷移図がありページ遷移を視覚的に把握することができたのも良かったです。フォームには全15ページにわたりクイズの正誤に応じた分岐ロジックを組んでいましたが、画面遷移図を見ながら順調に仕上げることができました。
このようなシステムに触れた経験はほとんどない状態でしたが、使いやすさや先述のサポートのおかげで、利用開始から一週間程で違和感なく使えるようになりました。操作方法が分からない場合にも随時問い合わせができ、営業担当の方に作成中のフォームをリモートで見てもらえる仕組みがあったのでとても助かりました。
これまでは対面で会った時やZoom越しにしか勧誘できず、そのための職員のリソースが必要でした。しかし今回は、当会に興味のある方の情報をオンライン上で自動的に集められたため、効率が上がったと実感しています。
また、事務処理の面でも改善された点があります。入会希望者の情報は当会が管理するメインデータベースに格納する必要があるのですが、この作業が楽になりました。以前は紙の申込書の内容を手作業でデータ化していたのですが、フォームを用いたことで最初からすべての情報がデジタル形式になりました。今回の施策はただ単にオンライン上での勧誘を可能にしただけでなく、裏側の人的作業の改善にも貢献しました。
はい、今回はメールアドレスを集めることが一番の目的でしたので、正確に登録してもらいたいと思っていました。そのためフォーム内で手入力してもらうのではなく、最初に空メールを送ってもらい、そのアドレスに向けてフォームのURLを送ることで間違いなく正しいアドレスのみを取得できるようにしたかったのです。WEBCASの空メール機能を使用することで実現できました。
空メール機能を使った運用イメージ
今回の施策で新規入会された方々へのフォローアップはもちろんしていきたいです。また、今回は入会に至らなかったものの、学士会に興味を感じてデータの登録をしていただいた方々へのアプローチを次の新たな取り組みとして検討しています。継続的にアプローチできるようになったのは大きな改善点だと思います。
WEBCAS e-mailで加入促進のメールを送るなど、このような方々と継続的に繋がっていけるような企画もすでにいくつか検討し始めています。
またWEBCAS formulatorについてもさらなる活用を検討しています。たとえば、今回のような大学行事向け以外に、当会の会員向けアンケートなどにも使ってみたいと考えています。他の会社や団体でのアンケート事例を拝見すると、さまざまな用途で使われているようですので、ぜひ参考にしたいと思っています。『伝統と格式』は当会が誇る大きな特徴ですが、会員の利便性を高めるための取り組みは今後も積極的におこなっていきたいです。
引き続きいろいろとお世話になると思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
アンケート・フォーム作成システム
WEBCAS formulator
PC・モバイル対応、回答数無制限で高セキュリティのアンケート・フォーム作成システム
メール配信システム
WEBCAS e-mail
毎時1,000万通以上の高速配信ができる、パッケージ市場シェアNo.1のメール配信システム