導入事例
全国公立学校教頭会様
「アンケートをマークシートから移行して、大変だったスキャナー読み込みや郵送の作業がなくなりました。さらに”設問毎の相関関係を読み取る”など、より実効性の高い調査ができるようになりました。」
2017年12月25日掲載
全国公立学校教頭会様は、毎年行っている公立小学校・中学校の副校長・教頭向けアンケートを、従来のマークシート方式からWEBCAS formulatorを活用したインターネット調査に切り替えました。ご担当者様にWEBCASの導入経緯や選定理由、利用しての評価などをお聞きしました。
全国公立学校教頭会は、各都道府県および政令指定都市の副校長会・教頭会相互が緊密な協調を保ち、会員の資質を高めるための研修を推進し、教育の向上・進展に寄与するとともに、会員の地位向上を図る職能研修団体です。具体的な例を挙げると、副校長・教頭が円滑な学校運営を行うための研究・研修活動と、学校運営における業務改善のための「国や都道府県への要請活動」が主な活動内容です。
全国で行われている研究大会の様子
2017年6月に、アンケートシステムWEBCAS formulatorを使って全国約28,000名の副校長・教頭に対してWebアンケートを行いました。
このアンケートは、副校長・教頭の意識や勤務実態、学校の状況等をリサーチするためのもので、毎年実施しています。集計結果は調査報告の冊子に反映するだけでなく、「国や都道府県への要請活動」に活用するため、当会にとって非常に重要な調査です。
WEBCAS formulatorで作成したWebアンケート。設問は35問程度
以前はマークシートでアンケートを実施していたのでそれとの比較となりますが、WEBCASの導入効果は以下3点が挙げられます。
・スキャナーでのマークシート読み取り作業、郵送作業がゼロになった
とても大変だったマークシートの読み取りや、郵送などの業務が不要になりました。従来はアンケートの郵送・回収・読み取り・集計までに約半年かかっており、なかでも読み取り作業を含むデータまとめ作業がその半分を占めていたので、かなり業務効率が上がりました。
・運用コスト5割削減
アンケートの運用コストがほぼ半額になりました。従来のコストの内訳は、印刷費や郵送費、発送作業等をお願いしていたアルバイトの人件費です。
・有益なリサーチにつながるデータが取得できるようになった
従来のマークシートは「設問ごとの回答数」しか取得できませんでしたが、WEBCASの導入で「個人と個別の回答が紐づけられる」ようになり、クロス集計が可能になりました。これでより深い調査ができるようになりました。たとえば、本年度の結果では、「保護者や地域の方からの感謝や評価をやりがいと感じる教頭は、そうでない副校長・教頭よりも週休日のPTA・地域行事への参加日数が多い傾向にある。」という結果が、0.1%水準で優位であることがわかりました。
「 “設問Aにこう答えた方はBではこう答える傾向にある”といったデータが数値でとれるようになり、とても有意義な集計が行えるようになりました。」(鈴木様)
これまでは、マークシートと要綱の用紙を印刷して郵送し、戻ってきたらマークシートを小学校と中学校に分けてスキャナーで1枚ずつ読み取って、専用ソフトウェアからCSVデータにして集計していました。 スキャナーと専用ソフトウェアは、以前学校で使っていたものを、許可を得て利用していたのですが、マークシート用紙は汚れていたり、書き込みがあったり、FAXで送られてくることもあったりで、うまく読み取れないケースが多々ありました。
そうですね、2万を優に超えるマークシートを1枚ずつ読み取っていたので大変でした。何年も前から「他の方法に切り替えたい」と思っていましたが、切り替えるタイミングがなく、ずっと同じ運用を続けていました。
しかし、昨年アンケート集計を担当された調査部長の鈴木副校長が、「こんなに大変な作業をしていたとは知らなかった。もっと楽になる方法があるのでは」と背中を押してくださいました。ちょうど専用ソフトウェアも使えなくなるところだったので、知人に相談し、紹介してもらったのがWEBCASでした。
「スキャナーはたまに紙が詰まりしますし、2台しかなかったので、3人以上で同時に作業することはできませんでした。」(太田様)
私たちはWebやシステムに詳しくないので、まずはエイジア(現WOW WORLD)の営業担当者さんをお呼びして、直接話を伺うことにしました。すると、WEBCASは次のような特徴があることがわかりました。
・レンタル方式(ASP)で安価に使える
WEBCASは、使いたい期間だけ1カ月単位で使える「レンタル方式」があるということでした。Webアンケートを実施することは以前から考えていましたが、個別にシステムを作り込む必要があると思っていたので、思っていたより、かなり安い金額で使えることがわかりました。
・自分たちが必要なデータが収集できる
都道府県にある単位教頭会も、この調査のデータを使って分析をしています。フィルターを使って、欲しいデータをすぐに作ることができるのが大変便利でした。
・システムの使い方が簡単に理解でき、操作できる
アンケートシステムを操作するのは、システムに慣れていない調査部の副校長・教頭と事務局担当者なので、「簡単に使える」ことが重要でした。WEBCASはそれ自体使いやすいシステムですが、営業担当者さんが事前にシステムにサンプルのフォームを用意してくれたので「どこを変更すればよいか」「どう追加すればいいか」が直感的にわかり、「これなら運用できる」と実感しました。
・サポート体制が整っている
また、サポート体制が整っているところが心強かったです。
集計を担当する調査部長の副校長・教頭先生は任期制なので、毎年入れ替わりますし、事務局担当者もいつまでも同じというわけにはいきません。担当者が入れ替わったとき、すぐに使い方を聞けるサポート窓口や、相談できる専任営業担当者がついてくださる点は安心できると思いました。
以上を踏まえ、会長、副会長、調査部長、事務局担当の総意で「WEBCASで問題なく運用できる」と判断しました。
苦労ではないですが、一部の人間だけでシステム導入の判断はできないので、理事会や役員会で承認を得る必要がありました。ただ私がシステムの説明をするのはやはり不安なので、1月の役員会、3月の理事会ともに、エイジア(現WOW WORLD)の営業担当者さんをお呼びしてシステムの説明をしていただきました。おかげで問題なく承認が得られ、無事3月に利用をスタートすることができました。
なおWebアンケートの実運用については、営業担当者さんやサポート担当の方にしっかりフォローしていただけので、全く問題ありませんでした。
もちろん来年もWEBCASを利用したいと考えています。次のような活動を行う予定です。
・アンケート質問項目の検討・改善
今年度はアンケートのWeb化に力を注いだため、質問項目の検討まで及びませんでした。次年度は質問項目を検討することにより、文部科学省の概算要求のエビデンスとなるような調査結果が得られるようにしたいと考えています。例えば、副校長・教頭の複数配置と勤務時間の関係、主幹教諭の配置と副校長・教頭の勤務時間の関係などです。次年度の調査に期待しています。
・さらなるコストダウンと業務効率化
今回は初めてで慣れていなかったのでWEBCASを半年利用しましたが、来年度は3か月程度レンタルすれば問題なく運用できると思います。これだけで月額利用料がさらに削減できます。また、一度作ったフォームのデータを活用すればアンケートはすぐ作れるので、業務効率もさらに向上させられると思います。
今後も引き続きWEBCASを活用していきますので、サポートをよろしくお願いいたします。
アンケート・フォーム作成システム
WEBCAS formulator
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