導入事例
早稲田大学留学センター様
「WEBCASで“インターネット出願システム”を構築しました。事務処理効率化とユーザビリティ向上を、最高のコストパフォーマンスで実現できました。」
2017年07月06日掲載
早稲田大学留学センター様は、海外からの交換留学生受入における出願処理をオンライン化するため、英語版のWebフォームが作成できるWEBCASを2016年10月に導入されました。WEBCAS導入後、出願処理に係る業務の大幅な効率化とユーザビリティ向上を実現しています。WEBCASの導入を担当された津久井様に詳しい話を伺いました。
早稲田大学留学センターは、早稲田大学における国際教育プログラムの企画をはじめ、留学生の受入や早大生の海外留学などを実施しています。現在、世界85か国地域・644大学と協定を結んでおり、多くの留学生の受入・派遣を行っています。
私は交換留学の受入業務を担っており、WEBCASは海外から交換留学生を受け入れる際の「英語版出願フォーム」として活用しています。本学への留学を希望する学生は、まずWEBCASで出願の申込みをし、その後書類審査、合格発表、入国に関する手続き等を経て、日本での留学生活が始まるという流れです。留学生の受入は4月と9月の年2回実施しています。
海外留学生向けに公開している、交換留学プログラムのWebページ
以前は出願書類を手書きしてもらい、海外郵便で受け取っていました。しかし、交換留学には様々なプログラムがあり出願書類も複雑なため、記入ミスや記入漏れなど書類の不備が多く、それを指摘して再送してもらう……というケースがかなりの確率で発生していました。事務作業が極めて非効率なうえ、申請する学生側にも書き直しや再送など多大な負担をかけてしまっていたのです。さらに、早稲田大学では近年約1.3~1.5倍のペースで学生の出願数が増加していることもあり、出願に係る作業量は肥大化していました。
「このままの運用ではさすがに立ち行かなくなる」。私たちはそう判断し、運用フローを抜本的に見直しました。そして、WEBCASを使った出願のオンライン化に踏み切ることにしたのです。
具体的に変わったのは大きく分けて次の3点です。
1.出願書類の内容チェックが楽になり、「読み合わせ作業」がゼロに
2.「出願書類の不備」が減少
3.「出願書類の情報を大学のシステムに手入力する作業」がゼロに
それぞれ説明します。
1. 出願書類の内容チェックが楽になり、「読み合わせ作業」がゼロに
これまでは紙の書類に記入して郵送してもらっていたため、「文字が読めない」「間違った情報が書かれている」「記入漏れがある」といったケースが頻発していました。WEBCASで申請フォームを作ってからは、たとえば「Aのプログラムを選んだ人はこのコースの中からしか選べない」というように遷移の設定をしたり、「回答必須」にして入力漏れを防いだり、表記ゆれが起きないよう決められた選択肢の中からプルダウンで選んでもらったり等、システム側で制御できるようになりました。これにより、自動的に「正しいデータ」しか蓄積されないフローができあがり、複数人による読み合わせ作業や指摘箇所をまとめる作業がほぼ不要になりました。
2.「出願書類の不備」が減少
上記と同様、間違った情報が送られることがなくなったため、pdfでアップロードしてもらうエッセイ等の修正についての遣り取りはまだ残りますが、webフォーム入力の情報については不備が確実に減少しました。
3.「出願書類の情報を大学のシステムに手入力する作業」がゼロに
これまでは、出願書類に書かれている個人情報や希望のプログラム、奨学金の情報など、すべての内容を大学のシステムに手入力していました。今回エイジア(現WOW WORLD)さんには「WEBCASで収集したデータを申請者毎の出願シートとして出力する」という、いわば“差し込み印刷”のようなシステムを別途開発してもらい、この入力作業がゼロになりました。
一部、在留資格取得のための書類は入国管理局の所定フォーマットで提出しなければならないため郵送してもらう必要があるのですが、それでも申請書類の大部分はWebで完結するようになりました。
まずは事務作業が大幅に効率化できたと実感しています。
また、申請者側のユーザビリティが向上したのも大きな効果です。実際に2017年度は4月1日時点で多くの出願申込みがあったため、今回のオンライン化が一役買っているのではないかと考えています。海外ではオンライン出願が主流なので、ヨーロッパの協定校の担当者からも「オンラインになってわかりやすくなった」という声をいただいています。
「本学ではグローバル化を主軸に据えた中長期目標を立てています。出願のオンライン化で、より多くの学生を受け入れられるようになると思います」
情報システム部門から新規で提案を受けたシステムを含め、早稲田大学内で利用しているシステムの中で活用できそうなものがないか調査しました。そのとき、留学センターの海外派遣の部署でWEBCASがアンケートツールとして使われていることを知り、オンライン出願にも使えるのではと興味を持ちました。そして、今回のプロジェクトを成功させるためにはいくつかクリアしなければならない課題があったため、WEBCASがその要件を満たすかどうかエイジア(現WOW WORLD)の営業の方を呼んで話を聞きました。
・海外対応しているか
英語版のアンケートが作成できることはもちろん、「外国人でも使いやすいか」「世界各地で問題なく動作するか」は必須要件でした。WEBCASは英語対応しており、実際に海外の協定校に検証をお願いしたところ問題なく申し込みを受け付けられることがわかりました。
・複雑な受入プログラムをシステムで再現できるか
交換留学プログラムは制度が複雑なため、システム側で細かい遷移設定をし、申請者を正しく誘導する必要がありました。設問数も70近くあり、莫大なパターンの分岐が発生するため実現できるか不安でしたが、WEBCASは複雑な分岐アンケートにも対応しており、さらに制作代行サービスも用意されていたためシステム設定については安心できると思いました。
・PDFファイルをアップロードできるか、容量が足りるか
出願時には志望動機や成績証明書、推薦書などが必要になるため、それらのPDF書類をアップロードできる機能を求めていました。WEBCASにはファイルアップロード機能が用意されており、いくつかのエリアに分けて運用すればファイルの容量も問題ないことがわかりました。
・書類選考専用のフォーマットに出力できるか
先ほども少し触れましたが、留学生の受入は出願データを収集して完結するわけではなく、次に選考のプロセスが待っています。留学プログラム毎に受入先の学部や研究科に回して書類選考を行うため、集めたデータを「専用のフォーマット」に再度出力する必要がありました。こちらはWEBCASの標準機能としては搭載されていませんでしたが、エイジア(現WOW WORLD)さんに相談したところ「CSVデータを留学センター専用のフォーマットに出力するシステム」を別途開発してもらえるとのことでした。
以上のことから、WEBCASなら私たちの求める運用が実現できると判断し、採用を決めました。
導入までのスピードが速く、コストパフォーマンスが圧倒的に良かったからです。
一からシステム開発をお願いすると、要件定義、設計、開発、テスト…というように長い工程を経てようやくシステムが完成します。また自社に合わせてシステムを作るため数百万、場合によっては数千万のコストがかかることもあります。WEBCASのようなパッケージ製品なら「できること」があらかじめわかっているので、運用でカバーしたり、今回のように一部分だけ開発をお願いしたりすれば短期間・低コストでシステムが使えるようになります。私たちは、非効率だった紙ベースでの出願フローを一日も早くオンライン化したかったので、WEBCASを選んで本当に良かったと思っています。
今回はできるだけ早く運用を開始するため、手間のかかりそうだったフォームの制作を丸ごとお願いしましたが、複雑な分岐条件をミスなく迅速に設定いただき、フォームのデザインもイメージ通りのものを作っていただき助かりました。
エイジア(現WOW WORLD)が制作代行した英語の出願フォーム。ヘッダには早稲田大学のロゴが入っている。
先ほども触れましたが、今は在留資格取得のための書類だけは海外郵便で送ってもらっています。しかし、こちらも写真データと内容をWebで受け付けて日本で専用のフォーマットに出力し直すなど、アイデア次第ではオンライン化が可能だと思っています。今後はすべての出願書類をオンラインで完結させることを目指し、さらなる業務効率化とユーザビリティ向上に取り組んでいきます。引き続きサポートをよろしくお願いいたします。
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