導入事例
トヨタ自動車株式会社様
「次世代交通システムが人々の身近な存在になるよう、WEBCASで利用促進をはかっています。」
2015年01月27日掲載
トヨタ自動車様は、国の環境モデル都市に選定された愛知県豊田市において「豊田市低炭素社会システム実証プロジェクト」を推進されています。同社は本プロジェクトの一環である、次世代交通システム「Ha:mo(ハーモ)」の利用促進のため、メール配信システムWEBCAS e-mailで利用者とのコミュニケーションをはかっています。ご担当者様にWEBCASの導入経緯や活用方法に加え、新たな社会システムを普及させるための取り組みについて伺いました。
トヨタ自動車は、環境に配慮しながら安全で快適な移動ができる「スマートモビリティ社会」の実現に向けて様々な取り組みを行っています。IT・ITS企画部はこの取り組みの一翼を担っており、主に交通事故ゼロの社会を目指すためのシステム開発や、経済産業省から環境モデル都市として選定された豊田市において次世代交通システム「Ha:mo」の実証実験を行っています。
次世代交通システム「Ha:mo」
「Ha:mo」は、クルマと公共交通を最適に組み合わせて使うことで、人にも街にも社会にも優しい移動をかなえる交通サポートシステムです。低炭素かつスムーズな移動をサポートするルート案内アプリ「Ha:moマルチモーダルナビ」と、超小型電気自動車や電動アシスト自転車のシェアリングサービス「Ha:mo RIDE(ハーモライド)」によって構成されています。
ルート案内アプリ「Ha:moマルチモーダルナビ」。交通状況をふまえ、クルマと公共交通、カーシェアリング(Ha:mo RIDE)を組み合わせ、CO2排出量と利便性に配慮したルートを案内
「Ha:mo RIDE」は、「少しの移動」をサポートする超小型電気自動車および電動アシスト自転車のシェアリングサービス。現在、豊田市内に設置されている33箇所のステーションで貸出・返却が行える
「Ha:mo RIDE」は「乗りたいときにちょっとだけ乗る」、そんな都市内の短距離移動を実現できるサービスです。利用料は乗った時間に応じて課金される仕組みで、乗り捨てでの利用も可能です。「Ha:mo RIDE」はスマートフォンで専用アプリをインストールし、会員登録を行うことで利用できます。
「Ha:mo」の利用促進のため、現在3,200名ほどいる会員様にキャンペーン情報やステーション新設のお知らせをご案内するツールとして活用しています。現在「Ha:mo」は実証実験中ではありますが、私たちの目標はこの仕組みを新たな社会システムとして定着させ、事業化につなげることです。そのため、できるだけ多くの会員様に継続利用していただけるよう、メールを通して利用促進をはかっています。
また、雪や台風など悪天候の際に「Ha:mo RIDE」の利用停止をお知らせするツールとしても利用しています。
先日、『一定期間内に「Ha:mo RIDE」の利用額が2,500円以上を超えた方にQUOカードが当たる』というプレゼントキャンペーンをメールで告知したのですが、利用率が10%ほどアップしメールの効果を実感しました。また、年末の交通安全運動に合わせて「これまでのヒヤリ・ハット体験を教えてください」とメールに記載してみたところ、当初は一人でも返信が来ればありがたいと考えていたのですが、18人もの方から返信をいただき驚きました。
会員様とのコミュニケーションツールとして機能していることがわかり、とても嬉しかったです。メール配信はどうしても企業からの一方的な情報提供など「出しっぱなし」になりがちですが、私たちはメールを通してできるだけ会員様との信頼関係を築いていきたいと考えています。
2013年10月より「Ha:mo」の実証実験を本格的にスタートしたのですが、WEBCAS e-mailはそれに合わせて導入しました。
メール配信システムを提供している会社はWeb上で検索しただけでも数多くあったので、私たちが信頼しているコンサルティング会社の方と一緒に調査を行い、「一斉配信が滞りなく、確実に行えること」「コストが安いこと」の2点を重視してシステムを比較検討しました。その結果、当社にはWEBCAS e-mailが最適だと判断し導入を決めました。
それぞれ説明します。
1)一斉配信が滞りなく、確実に行える
もともとメール配信ができる仕組みは社内で持っていたのですが、配信に時間がかかったり配信ログが残らなかったりするなど、改善すべき点がいくつかありました。私たちは「Ha:mo」の会員数増大、利用促進をミッションとしていましたので、今後メールの配信数が多くなっても安定して稼働するシステムが必要でした。WEBCAS e-mailは大量高速配信の実績が数多くあるほか、もし配信エラーになってもその理由を詳細に確認できるので安心して利用できると考えました。
2)コストが安い
「Ha:mo」のプロジェクトはまだ実証実験段階のため、メール配信システムに多大なコストはかけない方針でした。WEBCAS e-mailには、手元の宛先リストをCSVファイルでインポートして配信できる安価なプランが用意されていたので、私たちの要望にぴったりでした。
また、このプランではメール配信用のデータベースを新たに作成する必要がないため、自社で管理している会員データベースとの二重管理を防げるのもメリットでした。
とても使いやすいです。実際にマニュアルを見なくても直感的に操作できました。配信ログの確認やテストメールの配信も簡単に行えるので、大変スムーズに運用できています。
まずはこの取り組みを豊田市内の方々に知っていただき「Ha:mo」の会員を増やす必要がありますので、駅や商業施設にチラシを置いたり、FacebookなどのSNSを活用して認知拡大をはかったりしています。また、利用者は男性が約6割を占めているので、女性の利用率を向上させるため「Ha:moアンバサダー」として協力いただける女性を募集し、街中を「Ha:mo」で走ってもらうという施策も実施しています。
『「Ha:mo」が新たな社会システムとして確立することを目指し、試行錯誤を重ねています』(安孫子様)
メールは集めた会員を育成していく役割を担っています。「Ha:mo」を普及させるにはもちろん会員数を増やす必要がありますが、会員様に2回目、3回目と続けて利用していただくことも大変重要です。メールで定期的にアプローチすることで会員の皆様に「Ha:mo」のことを思い出してもらい、「また利用してみよう」という一人ひとりの行動につなげていきたいと考えています。
アプリのプッシュ通知は「Ha:mo」の利用促進という目的では使用していません。現在は、登録したルート内で電車遅延や渋滞が発生した際にリアルタイムで通知するなど、『「Ha:mo」利用中のアラート』として活用しています。
プッシュ通知はメールと同じく会員様に直接アプローチできる方法ですが、ユーザーが通知をオフにしていれば届きません。また、メッセージ内容や受信時間などの記録が残らないため、「あとから読み返したい」というシーンにはあまり向いていないかと思います。近年はメールに加えてスマホアプリやSNSなどWeb上でユーザーに接触できる機会が増えていますが、それぞれのサービスや利用シーンに合わせて適切に使い分ける必要があると思います。
これまでの様々な施策によって、「Ha:mo」が人にも街にも優しいエコな取り組みだということは広まっており、この理念に賛同してくれる方も日に日に増えています。しかし従来にない交通システムのため、実際に利用するとなるとまだ躊躇してしまう方がいるのも事実です。今後は「Ha:mo」をより使いやすいサービスにすることで、もっと多くの方に愛用していただきたいと思っています。
「Ha:mo」は、利用者が増えれば増えるほど渋滞によるストレスやCO2が削減され、街の流れが良い方向に変わる仕組みです。現在は豊田市のみで実施していますが、将来は他の都市にも広めることができるようサービス改善とその周知に力を入れていきたいです。
私たちは今、メールを主に既存会員に利用を促進するツールとして使っていますが、たとえば利用実態調査や意見収集を行い、サービス改善につなげるためのツールとしても活用できます。「Ha:mo」の普及に向けて今後も積極的に活用していきたいと考えていますので、引き続きサポートをお願いいたします。
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