導入事例
株式会社CCCメディアハウス様
「問合せメール対応業務における個人情報管理体制を整備するため、WEBCAS mailcenterを導入しました。」
2015年01月21日掲載
出版社CCCメディアハウスは、メール共有管理システムWEBCAS mailcenterを全編集部に導入し、Web問合せ対応の体制を強化した。さらにメルマガ配信・読者アンケート・会員管理のプラットフォームとしてWEBCASの新プランも導入、高いセキュリティでの運用を実現している。同社 編集局デジタル編集部次長 柾木 博行様に、詳しい話を聞いた。
CCCメディアハウスは、「フィガロ ジャポン」「ニューズウィーク日本版」「ペン」などの雑誌や書籍を発行している出版社です。「madame FIGARO.jp」をはじめとしたWebマガジンや、「ニューズウィーク日本版」といった雑誌・書籍の電子版など、デジタルのチャネルにも注力しています。以前は阪急電鉄の子会社・株式会社阪急コミュニケーションズとして事業を展開していましたが、2014年10月1日にカルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社が事業を承継し、同社100%子会社となる株式会社CCCメディアハウスとして新たなスタートを切りました。
女性向けWebマガジン「madame FIGARO.jp」
2013年10月より、Web経由の問合せをメンバーで共有し、効率的に返信するシステムとしてWEBCAS mailcenter(ウェブキャス メールセンター)を利用しています。 なお最初にWEBCASシリーズを導入したのは2010年で、Webメディアの新規会員を増やすため、メルマガ配信システムやアンケートシステムを導入しました。現在は、セキュリティを強化するため、2014年10 月にWEBCASの新プラン「WEBCAS CRM」※に移行しています。
★初期導入当時の導入事例→ https://www.webcas.jp/casestudy/case26/
移行時期 | 導入システム/サービス | 主な導入目的 |
---|---|---|
2010年10月 | メール配信システム、アンケートシステム、会員登録機能 | 新規Web会員獲得 媒体毎のメルマガ配信 |
2013年10月 | メール共有システム | Web問合せ対応業務における個人情報管理体制の強化 |
2014年9月 | メール配信システム、アンケートシステム、顧客管理機能がセットになった「WEBCAS CRM」 | メルマガ配信・会員管理システムのセキュリティ強化 |
【エイジア(現WOW WORLD)注】
WEBCAS CRMとは、顧客管理システム(データベースの構築、ユーザによる登録情報更新機能を含む)、メール配信システム、アンケートシステムの機能がトータルで利用できるクラウドサービスです。
詳細はこちら→ https://www.webcas.jp/crm/
Webフォームで受け付けていた、読者からの問い合わせ対応業務を「より安全かつ迅速に」行いたいとエイジア(現WOW WORLD)の担当者に相談して、問合せメール共有管理システムWEBCAS mailcenterを紹介いただきました。
Webフォームから来た問合せを、WEBCAS mailcenterで共有管理し、メールで返信している。問合せフォームはアンケートシステムWEBCAS formulatorで作成
以前は「Webフォームで問合せを受けたら、各編集部の複数担当者の個人PCのメールソフトに通知メールが来て、回答を返す」という運用でした。この運用で2点ほど問題があったため、改善したいと考えていました。詳しくお話します。
1.個人情報をやりとりする経路のセキュリティを向上させたい
問合せが来たことを通知するメールには、お問合せ内容と合わせて、お客様の名前やメールアドレス、電話番号、住所などの個人情報を平文(ひらぶん:暗号化されていない状態)で載せていました。ご存知の通り、メールは複数のメールサーバを中継して届く仕組みなので、当時の運用はメールの盗聴・改ざんリスクがないとは言い切れません。最近では特に、個人情報保護管理体制を強化することへの要求は高まる一方ですし、ここのセキュリティを高めることは必須だと考えていました。
2.問合せメールは業務メールと切り離し、対応漏れが起きない体制を作りたい
編集業務で多忙を極める担当者が、“たまに届く”読者のお問合せに、常時スピーディに対応できるかというと、さすがに厳しいのが現状です。「後で返信しよう」と後回しにした結果、次から次にメールソフトに届く業務メールに紛れてしまい、返信遅れ、返信漏れにつながってしまう…。そうならないよう、仕組みを整える必要がありました。
我々が望んでいた、安全な運用を実現しました。お問い合わせはSSL暗号化通信に対応したフォーム(アンケートシステムWEBCAS formulatorで作成)で受け付け、WEBCAS環境内にあるデータベースからメール共有管理システムWEBCAS mailcenterで共有管理してお客様に返信する、という運用に変わりました。お客様の個人情報のやりとりは、暗号化された通信経路以外は経由しないため、セキュリティは格段に向上したことになります。
「WEBCAS mailcenterを、個人情報漏えいリスクへの対応と、返信遅れを防ぐためのツールとして利用しています」
Webお問合せ受付からメール返信までのイメージ
また、日々やりとりしている業務メールとお客様からの問合せメールを切り離し、「自分が対応すればよいメールがすぐわかる」ようになり、対応漏れや対応遅れも極力発生しない「問合せにスムーズに返信できる」環境が整備できました。今は企業のマイナスイメージがソーシャルネットワーク等ですぐ広がってしまう時代なので、問合せ対応を漏れなくスムーズに行える環境を整備でき、非常に良かったと思います。
実は、最初は定期購読サポート部門だけに導入してから、一気にWEBCAS mailcenterを全編集部に導入する、という形をとりました。事前に「問題なく運用できる」ことを確認しないと、忙しい編集部に協力は仰げませんからね。現在はお客様からの問合せを5つの編集部における編集長と担当者、計10名で共有管理し、安定して運用できています。問合せ内容によって別担当に割り振る、などの運用も問題なく行えています。
WEBCAS mailcenter のASP版は、当社の運用体制に合っていると思います。
WEBCAS mailcenterはオペレータ数が無制限なので、担当者の部署替えや退職時などの際、気兼ねなくオペレータが追加できます。もしオペレータ数に応じて課金されるサービス体系だったら、コストを抑えるために、ついつい「オペレータの使いまわし」をしてしまいそうです。これだと「誰がどのメールに対応したか」がわかりづらくなり、後々自分たちが困ります。当社は部署替えもよくあるので、オペレータ数が無制限で助かりました。
先ほども申し上げた通り、2010年に当社はメルマガ配信システム・読者アンケートシステムとしてWEBCASシリーズを導入し、Web会員管理システムを構築しました。「読者プレゼントをフックに新規会員登録者を増やしてメルマガを送る」仕組みを作りたかったからです。おかげさまで、WEBCASを導入してから「madame FIGARO.jp」の会員は2倍以上になりました。今も会員獲得を目的としたイベント・キャンペーンなどが功を奏し、順調に会員数は増加しています。
様々な企業にご協力いただきながら、各媒体でキャンペーンを企画しています。たとえば、ママ向けムック「madame FIGARO japon maman」では、ファミリー向け宿泊プランのプレゼントキャンペーンを企画しました。またWebメディア「madame FIGARO japon」では雑誌「フィガロジャポン」の企画と連動し、雑誌で取り上げたベストコスメを抽選でプレゼントしています。このような魅力的なプレゼントをフックに新規会員登録を促し、応募は全てWEBCASで受け付けています。
「madame FIGARO japon maman」では、人気のファミリー向け宿泊プランを抽選でプレゼント
WEBCASで作成した宿泊プランプレゼント応募フォーム。氏名・住所などに変更がないかを確認した後、アンケートに回答する
雑誌「フィガロジャポン」で掲載された2014年版ベストコスメ企画。美容のプロが選んだ実力派コスメが並ぶ
ベストコスメは抽選で25名様にプレゼント。Web会員登録が済んだ方のみ、応募を受け付ける
最近では、このようなプレゼントキャンペーンにとどまらず、リアルイベントでのPR活動も積極的に行っていることも、新規会員増加に貢献しています。
先ほどの問合せメール管理システムの導入目的と同様、セキュリティ強化が目的です。具体的には「パスワードリマインダ」のセキュリティを向上させたいためでした。
これまでは、会員がパスワードを忘れたとき、「パスワードを忘れた方」専用フォームにメールアドレスを入力すると、自動通知メールでパスワードが平文で送られる仕様でした。この仕様では、先ほど同様、メールの盗聴・改ざんリスクがありますし、悪意を持ったなりすまし行為がないとも限りません。
そこで再度エイジア(現WOW WORLD)の担当者に相談したところ、「会員登録機能を有するメール配信・アンケートの新プラン(※WEBCAS CRM)」の紹介を受けました。この新プランなら、ユーザがパスワードを忘れても、パスワードをメールで通知することなく、よりセキュアな方式で運用できる。さらに、以前は都度修正を依頼していた会員登録フォームやデータベースの調整なども、社内で行えるようになる、ということでした。
ちょうど会社もCCCメディアハウスに変わり、ドメインや企業ロゴも変更になるタイミングだったため、新プランに切り換えることにしました。
はい。新規会員登録の仕組みを、「ダブルオプトイン方式」にしました。 ダブルオプトインならメールアドレスの誤入力を防ぐことができるうえ、登録ユーザのなりすましも防げます。今回のシステム移行はセキュリティを高めることが第一の目的だったので、この方式を採用しています。
※エイジア(現WOW WORLD)注
ダブルオプトインとは…会員登録の際、メールアドレスを仮登録した後に、一度メールを経由して本登録を行う仕組みのこと。
今回新会社として再始動する際、メール共有システムWEBCAS mailcenterの全編集部への導入と、メルマガ会員システムの新プラン移行はほぼ同時期に行いました。エイジア(現WOW WORLD)の担当者さんには少々無理を言って対応いただきましたが、おかげさまで想定通りのスケジュールで、希望のセキュリティ体制を構築できました。
なお今回エイジア(現WOW WORLD)さんには、一部フォームをレスポンシブデザインで構築いただきました。当社ユーザのスマートフォン移行は年々加速しており、現在「ニューズウィーク日本版」サイトは6割、「madame FIGARO.jp」サイトは5割のユーザがスマートフォンからアクセスしています。今後のWEBCASのスマートフォン向け機能増強に期待しています。
問い合わせメール共有システム
WEBCAS mailcenter
問い合わせメールを複数人で一元管理できるメール共有・メール管理システム
メール配信システム
WEBCAS e-mail
毎時1,000万通以上の高速配信ができる、パッケージ市場シェアNo.1のメール配信システム
アンケート・フォーム作成システム
WEBCAS formulator
PC・モバイル対応、回答数無制限で高セキュリティのアンケート・フォーム作成システム