導入事例
パルシステム生活協同組合連合会様
「データベースと連携して、会員一人ひとりに適したお知らせメールを配信しています。これらのメール施策により、売上を継続的に押し上げる仕組みも構築できました。」
2014年08月05日掲載
生協宅配サービスの運営を行うパルシステム生活協同組合連合会様は、インターネット注文サービス「オンラインパル」の利用促進を目的に2012年4月にWEBCASのメール配信システム・アンケートシステムを導入。売上を継続的に向上させながら、利用者の利便性も高まる自動メール配信の仕組みを構築し、成果を上げられています。ご担当者様に詳しい話を伺いました。
パルシステムは1都9県で活動する生協が構成するグループです。週に1度、毎週決まった曜日に食品や生活用品を自宅にお届けしています。産直をはじめ食の安全や品質にこだわった商品を、できるだけ適正な価格で消費者(組合員)に届けることを目指しています。
そのほか、健康、保障、住まい等に関する「くらしに役立つサービス」も展開しています。
パルシステムの理念と合致した安心・安全な商品を自宅にお届け
パルシステムのキャラクター「こんせんくん」が目印の宅配トラック
コープネクストはパルシステムの子会社で、パルシステムから受託したインターネットに関する業務を行っています。情報システムの企画・設計をはじめ、インターネット注文サイト「オンラインパル」の運営管理を担っています。
「オンラインパル」は2001年より開始した、パルシステムの商品をインターネットから注文できるサービスです。パルシステムに加入している組合員であれば誰でも本サービスに登録できます。現在登録者数は47万人(2014年6月時点)を超え、「オンラインパル」からの受注が全体の約3割を占めています。
「オンラインパル」の利用促進・売上向上を図るため、WEBCASと「オンラインパル」会員データベースを連携させ、同会員へのきめ細かいメール配信やWebアンケートを実施しています。
それでは、WEBCAS導入後開始したメール施策のうち、個々の会員の購入状況やステータスに応じて「きめ細かく対応」したことで、効果があった事例をご紹介します。
1.「買い忘れ」防止の自動配信メール
一つ目は「オンラインパル」既存会員の購買促進につながった「注文締め切りお知らせメール」施策です。このメールは、まだ次回の注文をしていない会員をデータベースから抽出し、注文締切が迫っている旨を自動でお知らせするというものです。このメール配信を開始したことで売上を継続的に押し上げる仕組みを構築できたほか、会員の皆さまからは「注文を忘れることがなくなった」と喜ばれています。
2. ネット注文会員が増加したメール施策
次は、パルシステム新規加入者にネット注文サービスの会員登録をお勧めする施策です。パルシステム新規加入者のうち、メールアドレスを教えていただいた方には組合員番号をメールでご連絡し、そのメールの中で「オンラインパル」への登録をおすすめするようにしました。この施策により、新規加入者の会員登録率向上に繋げることができました。
3. 業務コストをかけずに、伝達事項を確実に届けるメール施策
生鮮食品を含む宅配サービスでは、天候などの影響で注文いただいた商品が急遽欠品するということがあります。その際は「お詫び状」として配達時に紙でお知らせしているのですが、それも間に合わないことがあります。また、以前台風の日に一部エリアでスタッフが遅延状況を電話やメールで個別にお知らせしたこともありますが、大変な業務負荷、リソースがかかり続けられるものではありませんでした。そこで、注文した商品の中に欠品・中止、規格変更、代替供給などがあった場合、その情報をお届け日当日の午前中にお知らせする「欠品・変更お知らせメール」をWEBCASで自動配信しています。
アナログで行っていた業務連絡が自動配信メールに置き換わり、業務コストや印刷コストが削減されました。会員にとっても必要な伝達事項が確実かつタイムリーに届くので、利便性が格段に高まりました。
また「休眠会員への掘り起し」を目的としたメール配信も行っています。反応は1~2%と高くはないものの、紙のDM等に比べ圧倒的にコストが低いため、やらない手はないと考えています。
私たちには「オンラインパル」の会員数増大、利用促進、売上向上を実現させるというミッションがありました。そのためにはネットの重要なコミュニケーションツールであるメール配信やWebアンケートをうまく活用し、会員へのきめ細かい情報提供やニーズの吸収をしていく必要がありました。
WEBCAS導入前は、メール配信・アンケートそれぞれの仕組みを自社で構築し、定期メルマガの配信やWebアンケートを実施していました。しかし「オンラインパル」の会員増加に伴いメールの配信数やアンケートの実施数が多くなり、システムのスペックが追い付かなくなるという問題が生じてきました。メールに関しては、特に配信遅延に悩まされていました。
また、当時コールセンターには「○○を注文したはずなのに届かない」「来週の分を注文し忘れてしまった」というネット会員からの問い合わせも少なくなかったため、一人ひとりの注文履歴や注文状況を参照して、適切なタイミングで確認やお知らせのメールを配信できれば会員の不安を解消できるのではと考えていました。また、うっかり注文を忘れてしまう方には「お忘れではないですか?」とタイミング良くメールを送れば喜ばれますし、売上向上にもつながると考えました(その一例が、先ほど紹介した「注文締切お知らせメール」などの施策です)。しかしそれを実現させるには、配信性能などスペックを強化するだけでなく、会員データベースや受注データベース、商品データベース等とメール配信システムを連携する必要があり、時間や労力、コストを考えると自社で取り組むのは大変非効率でした。そこで、メール配信システムを専門で提供している業者に依頼することに決めました。
「最近は夫婦共働きの家庭が増えたため、玄関先に置いてある注文用紙を回収するだけというケースもあり、組合員との接触機会が少なくなっていました。メールやWebアンケートは、その課題を解消してくれるツールでもあります」(栗原様)
候補となったのは、エイジア(現WOW WORLD)を含め3社が提供するシステムです。私たちがシステムの選定基準としたのは、大きく分けて以下となります。
1. 柔軟なデータベース連携が行えるかどうか
「注文締め切りお知らせメール」など、データベースから該当する会員を抽出し一人ひとりに適したメールを配信するには、「オンラインパル」の会員データベースと連携できることが必須条件でした。また今後新たな施策を企画しても、柔軟な連携ができなければやりたいことが制限されてしまうため、ここを特に重要な選定ポイントとしていました。
2. シングルサインオン連携ができるか
当社は会員モニター限定アンケートをよく実施するのですが、新たに導入するアンケートシステムには、会員システムとアンケートシステムとのシングルサインオン連携が必須だと考えていました。アンケート回答のたびに個人情報を入力するのはとても面倒なので、その負担を軽減するためです。シングルサインオン連携を行えばIDと個人情報が自動で紐付けられるため、個人情報の入力は必要ありませんし、安全性も高まります。これが実現できることも重要な選定ポイントでした。
※シングルサインオン 一回の認証処理で、異なるシステムやアプリケーションにアクセスできる機能
それでは「お届け予定商品お知らせメール」についてご紹介します。
「お届け予定商品お知らせメール」では紙の注文・インターネットの注文・電話の注文など、すべての注文内容を合算してメールで配達前に自動でお知らせしています。「何を注文したか忘れてしまった」「注文忘れがないか確認したい」という会員にとって便利なサービスです。
この施策を実施したことで、コールセンターで受けていた「注文したと思っていたのに当日商品が来ない」といったトラブルが減少し、会員が安心してサービスを利用できるようになりました。
これを実現するため、購買履歴データや商品マスタ等から必要な情報をWEBCASに取り込み、自動で配信しています。
「WEBCASのデータベース連携により、会員一人ひとりに最適なメールが送れるようになりました」(對馬様)
配信時間は大幅に短縮されました。自社システムで配信していた頃は、30万人の「オンラインパル」会員への配信が完了するまで丸一日かかっていました。WEBCASを導入してからは40分ほどですべての配信が完了するようになりました。
アンケートシステムは、「オンラインパル」会員に向けて購入した商品やサービスに関するアンケート、消費動向アンケート等を実施するために活用しています。
たとえば商品アンケートでは、「よくなかった」「もっとこうしてほしい」という声をもとに随時改善を進めており、改善した商品はWebサイトで紹介しています。商品づくりに自ら参加することで会員のモチベーションも高まるため、このサイクルを継続的に回し、「オンラインパル」の活性化につなげていきたいと考えています。
WEBCASで集めた会員の声は商品改善に活かされる。改善した商品はWEBサイトでも紹介
はい。主に以下4点が実現しました。
1. 増え続けるスマホユーザーに対応し、回答率がアップ
「オンラインパル」会員も時代の流れでスマホユーザーが増加し続けています。これまではPC向けのアンケートフォームしか用意していませんでしたが、WEBCAS導入後は、スマートフォン用に最適化したWebアンケートが作成できるようになり、以前に比べ回答率が高くなりました。現在4割ほどの会員がスマホ経由でアンケートに回答しています。
2. 突然の報告依頼にすぐ対応できる「リアルタイム集計」
パルシステムの事業部門から、突然途中経過を教えてほしい、という要請があった場合、これまでは貯まったデータを逐一CSVファイルでおとして集計しないと結果がわかりませんでした。WEBCASは管理画面上からリアルタイムに集計結果を閲覧できるので、途中経過の報告も簡単にできるようになりました。
「アンケート回答があった際、メールで通知を受け取れる機能も便利です」(米澤様)
3. 会員が直感的に設問に答えられる「アンケート条件分岐」
アンケートの回答内容に応じて、次の設問に回答できるかできないかをシステム側で制御できるようになりました。これまでは分岐ができなかったので、【設問1で「はい」と答えた方は設問2に進んでください】とテキストで説明文を入れていました。会員もじっくり読まないと回答できず不便でしたが、分岐機能を使えば回答する必要のない人には設問が表示されないため、スムーズな画面遷移が実現しました。
4. 既存システムとの連動で、コールセンターでのスムーズなメール対応が実現
パルシステムの各種問い合わせフォームもWEBCASで作成・運用しています。こちらに来た問い合わせはコールセンターで利用しているシステムで返信したかったため、問合せフォームと同システムの連携にも対応いただきました。おかげさまで使い慣れたシステムでのスムーズなメール返信対応・問合せ管理が実現しています。
情報をしっかりまとめ、できるだけコンパクトにしてお送りすることです。
コープネクストでは、パルシステム全体の定期メルマガコンテンツを統括して作成・配信していますが、各担当部署から集めた情報をすべて盛り込むと大変長いメルマガになってしまいます。また取り扱っている商材が幅広いため、上から順番に紹介していくだけだとメルマガに一貫性がなくなってしまいます。私たちはこれらをできるだけ制御しながら、「コンパクトでスムーズに読めるメルマガ」を配信できるよう気を配っています。これは、自動配信メールのコンテンツでも心がけていることです。
「忙しい会員にもスマホで隙間時間に読んでもらえるよう、情報を詰め込みすぎないようにしています」(横溝様)
アンケートは声を聞かせてもらう・意見を言ってもらうという受け身のイメージが強いですが、もっと「攻めの姿勢」で活用してもいいのではと考えています。
当社では、たとえば「パルシステムの環境保全活動について知っていましたか?」のようなクイズ形式のアンケートを実施し、その集計結果をWebサイトに公開することで取り組みについて興味を持ってもらうという使い方もしています。
質問項目に最初から盛り込んでしまうことで、まず「そのような取り組みを行っている」ということを知っていただき、もしあまり知っている人がいなかったら「まだ認知度が低かった」ということを率直にお伝えしてWeb上で活動について知ってもらう導線を作るのです。
一方的にコンテンツを提供するよりも、このようなブランディングを行ったほうが会員との距離が縮まると考えています。
「パルシステムの海の環境保全活動について知っていましたか?」というアンケートを実施し、集計結果をWebサイトに掲載
現在パルシステムには月に2万人ほどの新規加入者がいます。今後はこの新規加入者に向けたフォローアップの仕組みをWEBCASで構築していければと思っています。今後ともよろしくお願いいたします。
メール配信システム
WEBCAS e-mail
毎時1,000万通以上の高速配信ができる、パッケージ市場シェアNo.1のメール配信システム
アンケート・フォーム作成システム
WEBCAS formulator
PC・モバイル対応、回答数無制限で高セキュリティのアンケート・フォーム作成システム